現状の外側を知るには現状を知る必要がある
どうも、苫米地式コーチング認定マスターコーチ補の齋藤です。
苫米地式コーチングでは通常の会社組織のマネジメントで用いられるコーチングと違って目標を現状の外側に設定します。
目標を現状の外側に設定することの利点はいくつかあり、その中の一つに創造性を刺戟することも含まれています。
人間の創造性は意識ではなく無意識の領域で行われます。無意識の中にある創造性を担う部分を苫米地式コーチングでは「創造的無意識」と呼びます。
この創造的無意識は問題解決のためのアイディアや想像力、それらを実行に移すためのモチベーションを司っています。
創造的無意識を上手に刺戟することで高いモチベーションを生み出すことが可能となります。
創造的無意識を刺戟するには目標と現状にあるギャップを認識する必要があります。必要は創造の母という言葉がありますが、創造的無意識は目標と現状にギャップがあって、それを解決する必要性を感じないと動き始めません。
そして目標と現状にギャップがあればあるほど創造的無意識はよく働きます。
つまり、モチベーションや高い創造性を発揮したいのであれば、目標を遠くに置いて現状とのギャップを認識する必要があるということです。
そして目標と現状のギャップを知るには、現状について高い精度で認識する必要があります。
これは物理空間での移動を考えてみればわかると思います。例えばある山に登頂したいと思って地図を開いたとします。地図には大きな文字でその山の名前が書かれています。
その山の位置情報もしっかりとマッピングされています。
ですが、現在地がわからなければ東西南北のどちらに進めばいいのかわかりません。そもそも東西南北する分からないかもしれません。
逆に現在地がハッキリすると色々なことがわかります。どちらの方角に進めばいいかわかりますし、自分がどれくらいのペースで進んできたのかも理解できます。
そもそもですが現在地を知ることで現状の外側だと思っていた目標が案外身近だと思うようになるかもしれません。
さて、物理空間での移動の場合はGPSを使えば簡単に現在地を知ることができます。ですが、情報空間で行われる移動の場合はどのようにして現在地を知ればよいでしょうか?
情報空間で現在地の座標を知るにはGPSの代わりに知識が必要になります。
コーチングでいう現状は外部の環境のことを単純に指すだけでなく、今の自分が持っているブリーフシステムが維持されることを現状と呼びます。
そのブリーフシステムはこれまでの成長過程で親や教師、目上の立場の人間から刷り込まれてきたものが殆どです。
そして刷り込まれてきたブリーフシステムはマナーや法律のように言語によって縛られているものがあります。
たとえは私たちは赤信号の時は停まらなければいけないという信念を持っています。それは道路交通法という言語に縛られているからです。
私たちの現状はそういった隠れた言葉によって生み出されています。例えばあなたが今住んでいる家は建築基準法に則って建築されているはずです。あなたの物理的な住環境も実は法律という言語によって束縛されています。
あなたが勤めている会社も法律で縛られていますし、家族の間にも法律による取り決めが実はあります。
今のあなたの現状を正確に知るには広範な知識が必要になるということです。
また知識が集まることで抽象度が高まりこれまでスコトーマに隠れていたゴールが見えてくることにも繋がります。
広範な知識を持つことはコーチングを機能させるために必要な条件です。
多くの知識を取り入れる意識を持てばスコトーマが外れた新しいものが見えてきます。
よりスムーズにゴールを達成するために幅広い知識を獲得していきましょう。